実施中の試験研究
品目 | 実施中の試験研究 | 担当部署 |
水稲 |
近年、夏期高温により水稲の玄米品質が低下しています。一方、幼穂形成期間である7月の低温も度々遭遇しており、依然として障害型冷害の懸念があります。 このことから、高温登熟性と耐冷性に優れた系統の普及対象地域における収量性や品質を評価します。 |
古川農業試験場 作物育種部 品種育種チーム 品種評価チーム |
水稲 麦類 大豆 |
地球温暖化等の気候変動に伴い、水稲等の作物病害虫の多発や生息域の拡大等が認められ、これまでに県内では問題にならなかった病害虫の被害拡大が懸念されます。 一方、有機農業や特別栽培など、化学合成農薬の使用を少なくした病害虫防除法が求められていいます。 そこで、温暖化の条件でも品質・収量が低下しない作物病害の防除技術を開発するとともに、温暖化の進行により、多発が懸念される害虫のリスク評価と管理技術を確立します。 |
古川農業試験場 作物環境部 病害チーム 虫害チーム |
大豆 | 炭素貯留効果を有する「もみ殻」由来のバイオ炭の活用・普及に向けて、バイオ炭の農作物(大豆)への影響評価や暗きょ疎水材としての有効性について検討を行います。 | 古川農業試験場 作物環境部 土壌肥料チーム 水田営農部 農村基盤チーム |
品目 | 実施中の試験研究 | 担当部署 |
露地野菜 |
近年の気候変動、特に夏季高温と秋季温暖傾向によって、県内では従来の気候に合わせた露地野菜生産の作期が現状の気候と合わなくなってきています。 県内野菜生産量の向上のために、現状の気候条件に適応する新しい作型、品種、栽培方法等について検討します。 |
農業・園芸総合研究所 野菜部 露地野菜チーム |
イチゴ等 |
宮城県では、二酸化炭素吸収量を可視化したクレジットの市場取引(森林吸収オフセット)に取り組み、企業や団体等社会全体で森林整備を支える体制づくりを推進しており、木質バイオマス暖房機の利用促進は、CO2排出量の削減及び森林資源の有効活用が図られます。 そこで、間伐材の薪等の未利用資源を使用した木質バイオマス暖房機の施設園芸分野への利用について検討します。 |
農業・園芸総合研究所 野菜部 イチゴチーム |
キク類 |
近年の温暖化の影響で、キク類の8月や9月の需要期への計画出荷が困難になってきています。 このため、キク類選抜品種の露地及び施設栽培において、赤色LEDを用いた電照栽培を行う場合の地域別の需要期出荷が可能な栽培条件(消灯日等)を明らかにします。 また、キク類の適品種を選抜します。 さらに、キク類の高温障害の発生条件を解明するとともに、その対策についても検討します。 これらのことにより、キク類の8月盆及び9月彼岸の需要期における安定生産・出荷をめざします。 |
農業・園芸総合研究所 花き・果樹部 花きチーム |
リンゴ ナシ |
近年の気候温暖化により生育が前進化しているリンゴ、ナシの凍霜害被害を軽減するため、生産者が取組みやすい防霜資材の効果を確認するとともに、併せて多目的防災網の被害軽減効果について検証を行い、被害軽減技術を確立します。 | 農業・園芸総合研究所 花き・果樹部 果樹チーム |
ブドウ リンゴ |
近年、県内産ブドウやリンゴ等に発生している高温による着色不良を回避し、果樹経営の安定と果樹産地の発展に貢献するため、LEDを用いたブドウ及びリンゴの着色促進技術を開発します。 | 農業・園芸総合研究所 花き・果樹部 果樹チーム |
品目 | 実施中の試験研究 | 担当部署 |
水稲 | 主力品種である「ひとめぼれ」、「ササニシキ」を対象に、気象変動等の様々な条件下でも高品質安定生産可能な栽培方法と栽培支援方法を検討し栽培技術を確立します。 | 古川農業試験場 作物栽培部 水稲チーム |
品目 | 実施中の試験研究 | 担当部署 |
野菜 花き 果樹 |
本県の園芸作物を有利に販売し、ブランドを確立するため、大規模な気象変動にも耐えうる全国に情報発信できる宮城県独自のオリジナル園芸品種の育成を図ります。 | 農業・園芸総合研究所 野菜部 イチゴチーム 露地野菜チーム 花き・果樹部 花きチーム 果樹チーム 園芸環境部 遺伝子工学チーム |
パプリカ | 施設園芸において、高い生産性を維持しながら、環境負荷低減を実現できる環境制御手法を検討します。 | 農業・園芸総合研究所 野菜部 施設野菜チーム |
露地野菜 |
既存の遺伝子診断技術を活用して普及センター等からの診断依頼へ対応し、対策を指導するとともに、今後発生する可能性があるウイルス病等についての診断技術を確立します。 また、新規発生病害虫や難防除病害虫等について、発生状況の把握や動向を明らかにし、効果的な防除方法を検討します。 |
農業・園芸総合研究所 園芸環境部 遺伝子工学チーム 虫害チーム 病害チーム 野菜部 露地野菜チーム |
品目 | 実施中の試験研究 | 担当部署 |
牧草 | 高温、豪雨等の気象変動に対応した飼料作物の栽培を図るため、強害雑草の防除技術や、牧草の播種時期が遅延した場合の栽培体系について、検討を行います。 | 畜産試験場 草地飼料部 草地飼料チーム |
品目 | 実施中の試験研究 | 担当部署 |
水稲 園芸作物 |
令和2年度の肥料制度見直しで新設された「特殊肥料等入り指定混合肥料」についての試作や散布時の作業性向上に向けた加工法等の検討を行うとともに、水稲や園芸作物など耕種部門と連携した肥効などの検討を実施し、家畜ふん尿の有効活用技術の開発に取り組みます。 | 畜産試験場 草地飼料部 環境資源チーム 古川農業試験場 作物環境部 土壌肥料チーム 農業・園芸総合研究所 園芸環境部 土壌環境チーム |
品目 | 実施中の試験研究 | 担当部署 |
水稲 |
近年有機物を混用した水稲用育苗培土や有機土壌の水稲育苗用培土への混用による、育苗時に発生する病害を抑制する技術が開発されつつあります(富山県、東北大)。 これらの技術は農薬を使用しない手法であり、これらの技術を基に育苗培土への堆厩肥混用で病害が制御できれば、育苗時に使用する農薬成分数を1~2成分節約できる可能性があり、かつ未利用堆厩肥の利用促進にも繋がります。 このため、県内の堆肥センターで産出される各種堆厩肥を育苗培土へ混合し、その病害防除効果を確認することで未利用堆厩肥の利用推進に役立てます。 |
古川農業試験場 作物環境部 病害チーム 土壌肥料チーム |
品目 | 実施中の試験研究 | 担当部署 |
イチゴ 果菜類 |
きのこ生産で大量に発生する産業廃棄物「廃菌床」を有効活用するため、堆肥化や熱処理を行い、野菜の養液栽培用有機質培地等としての利用を検討します。 | 農業・園芸総合研究所 野菜部 イチゴチーム |
モモ イチジク リンゴ |
モモ、イチジクの改植で問題となっている連作障害症状抑制のため、動植物性残渣のコーヒー粕を用いた土壌改良方法について検討するとともにマルチングによるの雑草抑制効果及びひこばえ発生抑制効果を検討します。 | 農業・園芸総合研究所 花き・果樹部 果樹チーム |
品目 | 実施中の試験研究 | 担当部署 |
水稲 園芸作物 |
令和2年度の肥料制度見直しで新設された「特殊肥料等入り指定混合肥料」についての試作や散布時の作業性向上に向けた加工法等の検討を行うとともに、水稲や園芸作物など耕種部門と連携した肥効などの検討を実施し、家畜ふん尿の有効活用技術の開発に取り組みます。 | 畜産試験場 草地飼料部 環境資源チーム 古川農業試験場 作物環境部 土壌肥料チーム 農業・園芸総合研究所 園芸環境部 土壌環境チーム |
水稲 野菜 花き |
各種汚泥肥料について、成分分析やポット試験により基本的な肥料効果を把握するとともに、乾燥汚泥を用いた水稲および野菜、花きの栽培試験や、重金属の蓄積動向を調査することで、水田および畑地における汚泥肥料の種類に応じた効果的な施用方法を確立します。 | 古川農業試験場 作物環境部 土壌肥料チーム 農業・園芸総合研究所 園芸環境部 土壌環境チーム |