実施中の試験研究

【みやぎ環境税活用事業】
LEDを用いたブドウ及びリンゴの着色促進効果の検証事業

担当部署
農業・園芸総合研究所 花き・果樹部 果樹チーム(電話:022-383-8134)
研究期間
2021年度(令和3年度)~2025年度(令和7年度)
研究目的
 果樹は他の品目と比べ気候への適応性が低い作物です。また,一度植栽すると同じ樹で背景等20年以上継続して栽培可能な性質があるため,現在より気温の低かった1980年代から同じ樹や品種が栽培されているケースも多く,その後,1990年代以降の気温上昇に伴い,西日本を中心にブドウやリンゴ等に着色不良が発生しています。
 これに適応するために,全国各地で新品種や栽培法の開発は行われているものの,着色不良の事例は減少傾向になく、さらに,これまで問題とされてこなかった本県等の寒冷地おいても,着色不良の事例が散見されており,農家経営の安定・向上や果樹産地の維持・発展にとって甚大な問題となっています。
 本課題では,成熟期の高温が原因となるブドウやリンゴの着色不良を回避し,品質向上(可販果率,秀品率の向上)を図るため,LEDライトを用いた収穫前,収穫後の近接照射による着色促進効果を明らかにし,生産現場での活用を検討します。
研究内容
【試験1】ブドウ果房に対するLEDテープライトを用いた着色促進効果の検討
 着色に不敵な条件下で試験を継続し,年次間差を含め,着色促進効果を検討します。

着色不良のブドウ果房

LEDテープライトの近接照射

着色不良果の減少
【試験2】リンゴ果実・ブドウ果粒に対する果実発色促進装置を用いた着色促進効果の検討
 果実発色促進装置内でのLED照射によるブドウ果粒,リンゴ果実の軟化を解消するため,LEDの照射時間を短縮した区を設け試験を継続します。

着色不良のブドウ果房

果実発色促進装置による
収穫後果実の着色促進

着色不良果の減少
【試験3】現地試験
 これまでの場内試験で得られた知見を基に,実証ほ場のブドウに合わせた色のLEDテープライトを用いて現地での適応性を検証します。
関連情報
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タイトル
出典
時間
6分20秒

 宮城県農業・園芸総合研究所
  (企画調整部 企画調整チーム)
  〒981-1243 宮城県名取市高舘川上字東金剛寺1
  TEL:022-383-8118
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