試験研究の成果

【食料生産地域再生のための先端技術展開事業】
高温期のハウス内における作業者の効果的暑熱軽減対策

分  野
作業技術
品  目
施設園芸
技術概要
 高温期のハウス内作業は過酷な暑熱環境下で行われています。ハウス内での高温作業時の熱中症リスク対策として,ファン付き作業着(商品名:空調服,以下「空調服」)と移動式小型ファン等の利用が有効ですが,盛夏等の高温時には送風の冷涼感が得られにくいことがあります。
 そこで,細霧冷房でハウス内気温を下げ,ネッククーラーを追加して冷涼感を確保することによる暑熱軽減効果や,さらにフード付き空調服の有効性を明らかにしました。

  1. 高温時にハウス内で細霧冷房を稼働すると,気温を2℃以上低下させる効果があり,その環境下での作業時に空調服を着用し,インナーには吸汗速乾半袖シャツを着て,首または額にネッククーラーを巻き,移動式小型ファンで頭部に送風すると,暑熱対策を行わない場合に比べて作業中の胴体及び頭部の表面温度が低く保たれ,作業後は頭頂部4~6℃程度,胴体部は2℃程度低く,作業者の暑さの自覚症状が軽減されます。
  2. フード付き空調服を着用すると,頭部まで送風されるので移動式小型ファンを使用したときと同等以上の暑熱軽減効果があります。


 図1 暑熱対策による作業者の表面温度分布
    (上:サーモグラフィー、下:通常撮影)
関連情報
担当部署
農業・園芸総合研究所 野菜部(電話:022-383-8131)

 宮城県農業・園芸総合研究所
  (企画調整部 企画調整チーム)
  〒981-1243 宮城県名取市高舘川上字東金剛寺1
  TEL:022-383-8118
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