試験研究の成果

果菜類における総合的作物管理を目指した総合的病害管理技術の開発

分  野
野菜
品  目
果菜類(キュウリ)
技術概要
 近年,環境にやさしい活力のある地域農業を構築する一環として,化学合成農薬を使用しない病害虫の発生抑制技術が注目されています。
 そこで,栽培管理も含めたICM(総合的作物管理)技術への展開を視野に入れたIPM(総合的病害虫管理技術)の開発を目指し,キュウリの地上部病害のうち,生産現場で発生が多く認められているべと病および褐斑病に対する各種薬剤の防除効果について検討し,中位葉および下位葉防除を効率的に行う際の参考とします。

 現地慣行仕立てのキュウリにおいて,15葉目以下の葉に薬剤散布を継続することで,薬剤の節減及び軽労化が図られ,うどんこ病,べと病及び褐斑病に対し全葉散布と同等の防除効果が得られます。

べと病  ピカルプトラゾクス水和剤で最も高い防除効果が認められ,次いで,ペンチオピラド・TPN水和剤でも高い効果が認められました(図1,2の左図)。
褐斑病  フルジオキソニル水和剤,キャプタン水和剤およびメバニビリム水和剤における防除効果が高い結果となりました(図1,2の右図)。





 これらの薬剤は,中位葉および下位葉防除を効率的に行う際,あるいは薬剤ローテーションや総合防除体系の中で,効果的かつ効率的に用いることが有効であると考えられます。
関連情報
関連「普及に移す技術」等
担当部署
農業・園芸総合研究所 園芸環境部(電話:022-383-8133)

 宮城県農業・園芸総合研究所
  (企画調整部 企画調整チーム)
  〒981-1243 宮城県名取市高舘川上字東金剛寺1
  TEL:022-383-8118
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