実施中の試験研究

【産業廃棄物税基金充当事業】
コーヒー粕を利用した果樹栽培における土壌改良方法及びマルチングによる雑草等抑制効果の検討

担当部署
農業・園芸総合研究所 花き・果樹部 果樹チーム(電話:022-383-8134)
研究期間
2021年度(令和3年度)~2025年度(令和7年度)
研究目的
 経済寿命が短く改植のサイクルが早いモモ、イチジクについては、改植時に連作障害を回避するため土壌改良が必須とされていますが、土壌改良には様々な方法があり、現場ではより安価で効果的な方法が求められています。
 その中で、動植物性残渣である「コーヒー粕」については、これまで全国的に農業分野での利用方法が検討されており、土壌改良資材としての活用について知見が報告されていますが、果樹品目ではこれまで取組がありませんでした。
 そこで、経済寿命が短く改植サイクルの早いモモ及びイチジクを用いて、改植後に問題となっている連作障害症状(生育不良や枯死)抑制のための土壌改良方法を令和3年度から検討してきました。また、リンゴ樹の株元にコーヒー粕をマルチングすることにより、雑草発生抑制効果と樹体等への影響を検討してきました。さらに、害虫等の対策のため年間複数回切除するリンゴ台木から発生する新梢(ひこばえ)の発生抑制効果と樹体等への影響を令和4年度から検討してきました。
研究内容
小課題 研究内容
コーヒー粕を用いた
土壌改良手法の検討
 コーヒー粕を含む3種類混合培土(1/3区)とコーヒー粕を含まない対照区の2区を設置し、ほ場に定植した2年目のモモ及びイチジクの樹体生育の違いを検討します。
コーヒー粕の
地表面マルチング効果
の検討
 リンゴ樹体株元から樹冠下に厚さ20cm程度でコーヒー粕を敷いた場合の雑草抑制効果及び樹体への影響を調査します。
(対照区はコーヒー粕マルチング無し)

コーヒー粕マルチングあり

コーヒー粕マルチング無し
コーヒー粕の
リンゴ台木からの
ひこばえ発生抑制
の検討
 マルバ台を用いているリンゴを試験樹として、台木部分を覆うようにコーヒー粕を厚さ30cm程度で敷き、ひこばえの発生状況を確認します。
(対照区はコーヒー粕の敷設無し)

コーヒー粕の敷設

 宮城県農業・園芸総合研究所
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