気候変動に対応した飼料作物の栽培
担当部署
畜産試験場 草地飼料部 草地飼料チーム(電話:0229-72-3101(代表))
研究期間
2021年度(令和3年度)~2023年度(令和5年度)
研究目的
近年の温暖化傾向により,高温,豪雨などの気象災害が増加しています。牧草地においても高温による夏枯れで雑草が繁茂し,収量や品質に影響を与えています。一方で草地更新の際に豪雨等で播種時期を逸したり,播種したものが流されて再播種となるなど,適期に播種できない事例も散見されます。
そこで,良質な牧草生産が安定的に可能となるよう,強害雑草の防除と播種時期が遅れた場合の栽培体系について検討を行います。
研究内容
- 1)ワルナスビ防除試験
- ワルナスビ発生ほ場で,スーダングラスを播種することによるワルナスビ抑草効果等を検証します。
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ワルナスビ
ナス科の多年草で外来雑草。茎葉に棘があり,
植物体にソラニンを含む。
種子と地下茎で増え,繁殖力が強く,一度入り
込むと駆除が難しい。

スーダングラスによる被陰効果と
選択性除草剤による防除試験
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- 2)フロストシーディング(初冬季播種)実証試験
- オーチャードグラスを12月10日頃に播種し,発芽日,生育状況,収量等を調査します。
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令和3年3月 発芽後

令和3年7月 2番草再生後

フロストシーディングとは,発芽に適さない初冬時期に播種し,
種子の状態で越冬させて翌春の融雪後に発芽させる方法
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