【みやぎ環境税活用事業】
木質バイオマス暖房機の施設園芸分野への利用促進事業
担当部署
農業・園芸総合研究所 野菜部 イチゴチーム(電話:022-383-8135)
研究期間
2021年度(令和3年度)~2025年度(令和7年度)
研究目的
冬期の施設園芸品目であるイチゴ,トマト等では,重油等の化石燃料を利用した加温設備が主に使用されており,CO2の排出源となっています。
また,これらの燃料費が経営費に占める割合は高く,近年の化石燃料の高騰は,経営上大きな課題となっていまする。
木質バイオマスは,エネルギーとして燃焼させた場合化石燃料と同様にCO2を排出しますが,森林が更新される過程で再度樹木に吸収されるため,大気中のCO2濃度に影響しないというカーボンニュートラルな特性を有していまする。
宮城県では,二酸化炭素吸収量を可視化したクレジットの市場取引(森林吸収オフセット)に取り組み,企業や団体等社会全体で森林整備を支える体制づくりを推進しており,木質バイオマス暖房機の利用促進は,CO2排出量の削減及び森林資源の有効活用が図られます。
本研究では,間伐材の薪等の未利用資源を使用した木質バイオマス暖房機の施設園芸分野への利用について検討します。
研究内容
- (1)施設園芸における木質バイオマス暖房機のCO2削減効果の検証
- 冬期の施設園芸品目において県産材を利用した薪暖房機と重油暖房機を併用した場合の加温効果及び燃油削減効果(CO2削減効果)について所内試験により調査し,経費試算を行います。
- (2)木質バイオマス暖房機の最適な活用方法の実証
- 上記の結果を基に,イチゴの収量・品質を確保しながらCO2削減効果の高い使用方法を現地実証し,マニュアルを作成します。
- (3)実証データを活用した利用拡大
- 所内試験及び現地実証試験の結果を活用し,研修会等により本技術の活用促進を図ります。

冬期に施設栽培されるイチゴ

薪暖房機
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